干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
「デザインの打ち合わせ中ですか?」

 副社長が、机の上の資料を覗き込みながら、美琴の隣に腰かけた。

「はい。さっき滝山くんがこんな案を出してくれて……」

 副社長の方に沈むソファの弾力を感じて、美琴はドギマギしつつ、滝山の手書きの紙を副社長に手渡す。


「そ、そんな風に壁面をブロック分けして、ブロックの一つ一つを装飾したらどうかなって」

「ふーん。良いんじゃないか?」

 部長も一緒に、資料を覗き込みながら声を出した。

「あとはデザインだよなぁ」

 東の声に頷きながら、美琴はもう一度映画のコンセプトが書いてある資料のページをめくった。



 森で暮らす少女アーシャ。彼女に家族はなく、森の木と動物たちが家族がわりだった。

 人を嫌い動物たちと過ごす日々を送っていたアーシャは、森の水辺で行き倒れている少年カイを発見。

 カイを介抱する内にアーシャは初めて人との交流を知る。

 実はカイは水使いの少年で、あらゆる水の動きを操ることができた。
その能力を利用しようとした大人達から逃れるうちに、この森に迷い込んだ。



 というのが冒頭の内容だ。
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