干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
社長はゆっくりと、俊介と部長の顔を交互に見た。
「今までの新プロジェクトは、正式に緑化事業部として立ち上げることとする。今後はレンタル事業と、緑化事業の二本柱で事業を進める。新たにメンバーを増やすことも許可しよう。それから……」
社長は俊介に真っすぐに向き直ると、下から俊介の目を力強く見つめた。
「あの社員の処遇は不問とする。お前の、子会社行きの話も白紙に戻そう」
「社長……」
俊介は驚きを隠せない様子で、その場に立ち尽くしていた。
「それと……」
社長は、急に俊介から目を逸らすと頭に手をやった。
「あの壁面装飾はよくできていた。まさかお前たちが“泥船プロジェクト”と呼ばれる状況であそこまでやるとは……想定外だったよ。いい意味でな」
バツが悪そうに話す社長の言葉に、俊介と部長は顔を見合わせてから声を出して笑う。
「社長。もう少し素直になられたらどうですか?」
部長が笑いながら小さく言うと、社長は顔を真っ赤にして立ち上がった。
「もういい! 早く行け!」
社長は照れながら、二人を追い払うように手を振る。
「はい。失礼します」
俊介と部長はその様子に微笑みながら、社長室を後にした。
「今までの新プロジェクトは、正式に緑化事業部として立ち上げることとする。今後はレンタル事業と、緑化事業の二本柱で事業を進める。新たにメンバーを増やすことも許可しよう。それから……」
社長は俊介に真っすぐに向き直ると、下から俊介の目を力強く見つめた。
「あの社員の処遇は不問とする。お前の、子会社行きの話も白紙に戻そう」
「社長……」
俊介は驚きを隠せない様子で、その場に立ち尽くしていた。
「それと……」
社長は、急に俊介から目を逸らすと頭に手をやった。
「あの壁面装飾はよくできていた。まさかお前たちが“泥船プロジェクト”と呼ばれる状況であそこまでやるとは……想定外だったよ。いい意味でな」
バツが悪そうに話す社長の言葉に、俊介と部長は顔を見合わせてから声を出して笑う。
「社長。もう少し素直になられたらどうですか?」
部長が笑いながら小さく言うと、社長は顔を真っ赤にして立ち上がった。
「もういい! 早く行け!」
社長は照れながら、二人を追い払うように手を振る。
「はい。失礼します」
俊介と部長はその様子に微笑みながら、社長室を後にした。