ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~
 なんで今ごろ、思い出した? と訊いた青葉に、あかりは、はあ、すみません、と例のマヌケな口調で言った。

「ちょっと動転してたんで、すぐには思い出せなくて」

 ああ、まあ、車が突っ込んできたら、動転するよな、と思いながら、問う。

「俺はお前と何処で会ったんだ?」

「……えーと、道端でちょっとその、道を訊かれて」

 青葉は衝撃を受けた。

「お前に道を訊いたのか? 俺が?」

「なんで、そこで驚くんですか……」

「見るからに方向音痴そうというか、地図が読めなさそうなのに?」

 いやいや、とあかりはちょっと誇らしげに言う。

「私、こう見えて、見知らぬ土地でもよく道訊かれるんですよ」

「ああ、まあ、親切そうで、話しかけやすそうだからな」
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