ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~
 まあ、そのくらいなら、覚えてないかもしれないな。

 仕事柄、人にはよく会うから。

 そう思いながも、その一方で、

 だが、こいつに会って忘れるとかあるだろうか?
とも思っていた。

 何故、そう思うのかはわからないが……。

 だが、そこで青葉は気づく。

「待てよ。
 もしかしたら――」

 そう言いかけたそのとき、あの学校帰りの子どもたちがやってきた。

「おねーさん、おねーさんっ。

 すごいよっ。
 学校で体育の時間、あの呪文言ったら、雲が速く動いたんだよっ」

 あかりは、
「そうなんだー。
 よかったねー」
と微笑む。

 膝に手をやり、身を屈め、子ども目線になって、うんうん、と子どもたちの話を聞いていたが、内心、

 あ~、よかった。
 たまたま動いて~、と思っていたことだろう。
< 34 / 623 >

この作品をシェア

pagetop