プリズムアイ

4


あの女あの女あの女。
美司アヤメは今年新卒で入った藤田サキの研修担当をしてからろくなことがない。
あの巨乳で、低身長で顔はちょっとブスより。でも瞳が万華鏡のように特殊で魅惑的だ。
あの女がいることで周りの男がぼんやりしていること、いや腑抜けているような状態のやつが多い。動作の一つ一つが鈍いのだ。なにか毒でも盛られたような。

水島もそうだ。こないだのセックスに愛なんて感じられなかった。
悲鳴のような女の艶声が好きだったのに、枕に押し付けられた。
いつもと変わった趣向で楽しんでいるのかと思ったが、目があったとき冷気を籠った感情のない目でこちらを見ていた。
その目に案の定不安を覚えた私の勘は正しかったのだ。
こないだ、同じように忌むべき相手のように睨みつけて「後輩にパワハラでもしているのか」と叱責してきた。反論しようとしたが、実際おもしろくなくて小さな嫌がらせはしたのだ。認めはしていないが。
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