【コミカライズ決定】婚約者の浮気相手が子を授かったので
彼は目を合わせてくれない。耳の下まで赤く染め上げて、俯いていた。
「ごめんなさいね。ファンヌさん。昔からこの子はこういうことに奥手で……」
「あ、いえ。突然のことで驚いただけです」
「ある意味、エルはすごいな。黙って彼女をここまで連れてきたわけだ」
エルランドの上の兄であるローランドも弟のしでかしたことに驚きを隠せない様子。
「もしかして、私……。こちらに来ない方が良かったのでしょうか……」
あのリヴァス王国で『調茶』の『研究』する場所を失い、また、少しの間リヴァス王国を離れるのもいいという両親の言葉によって、エルランドを追いかけるようにしてベロテニア王国へとやって来たのだが。自身の考えが浅はかであったことに気付いた。だが、両親も反対しなかったし、誰も止めはしなかった。
「そんなことはないわ。私、ファンヌさんとお会いできてとても嬉しいもの。これから、仲良くしてちょうだいね」
エリッサが立ち上がり、ファンヌの方につかつかと寄ってくると、また両手を取ってぶんぶんと振り回した。
「ファンヌ嬢は、リヴァス王国で調茶の研究をしていたのだろう? ここは薬草や茶葉が豊富だ。遠慮せずにその『研究』に励めばいい」
そう声をかけてくれたのは、王太子であるローランドだ。兄弟なだけあって、エルランドとよく似ている風貌。違いといえば、エルランドをもっと穏やかにしたような笑顔と、眼鏡をかけていないことくらいだろうか。
「ごめんなさいね。ファンヌさん。昔からこの子はこういうことに奥手で……」
「あ、いえ。突然のことで驚いただけです」
「ある意味、エルはすごいな。黙って彼女をここまで連れてきたわけだ」
エルランドの上の兄であるローランドも弟のしでかしたことに驚きを隠せない様子。
「もしかして、私……。こちらに来ない方が良かったのでしょうか……」
あのリヴァス王国で『調茶』の『研究』する場所を失い、また、少しの間リヴァス王国を離れるのもいいという両親の言葉によって、エルランドを追いかけるようにしてベロテニア王国へとやって来たのだが。自身の考えが浅はかであったことに気付いた。だが、両親も反対しなかったし、誰も止めはしなかった。
「そんなことはないわ。私、ファンヌさんとお会いできてとても嬉しいもの。これから、仲良くしてちょうだいね」
エリッサが立ち上がり、ファンヌの方につかつかと寄ってくると、また両手を取ってぶんぶんと振り回した。
「ファンヌ嬢は、リヴァス王国で調茶の研究をしていたのだろう? ここは薬草や茶葉が豊富だ。遠慮せずにその『研究』に励めばいい」
そう声をかけてくれたのは、王太子であるローランドだ。兄弟なだけあって、エルランドとよく似ている風貌。違いといえば、エルランドをもっと穏やかにしたような笑顔と、眼鏡をかけていないことくらいだろうか。