とある事情で無言になったら、超絶クールな婚約者様が激甘溺愛モードになりました。
ドリカさんの件があってから一週間経つが、日々甘さを増していくライオネル様に、登校中の生徒はざわめいている。
「ライオネル様、き、今日のは少しやりすぎではありませんか?」
「そんなことない。これでもまだ牽制が足りないくらいだ。本当にハーミリアは自分の魅力がわかっていないんだね」
「わたくしのことを想ってくださるのは、ライオネル様くらいですから安心してくださいませ」
「……まあ、これくらいの方が余計な心配がなくていいか」
「え?」
「なんでもない。では教室へ行こう」
ライオネル様の本気は、登校中だけではなかった。
授業中もわたくしと何度も何度も目が合うし、隣の席でピッタリ寄り添ってくる。なんなら着替えとトイレ以外はほんの数分も離れることはない。
わたくしがクラスを変わっても、先生も周りの生徒もなにも言わない。というか、ライオネル様以外と、まだ口も聞いていない。
チラチラと視線は感じている。でもペアを組むような授業の時は相手は当然ライオネル様だし、わたくしたちの学年では男女別の授業もないので、話す機会がないのだ。
だけど、ライオネル様はふたつ上の学年にいらっしゃる王太子殿下の側近としての役割もあるはずだ。今まで本当にずっと一緒にいるけれど、そちらは問題ないのかとランチの時間に尋ねた。