とある事情で無言になったら、超絶クールな婚約者様が激甘溺愛モードになりました。
「ライオネル様、王太子殿下のそばにいなくてもよろしいのですか?」
「ああ、問題ない。イヤーカフ型の通信機を用意したから、それで必要に応じてやり取りしている」
イヤーカフ型と聞いて、なにか引っかかった。
そうだ、わたくしのお見舞いに来てくれた時につけていたアクセサリーだ。怒涛の展開が続いていて聞きそびれていた。
「もしかして、わたくしのお見舞いの時につけていたのは通信機でしたの!?」
「ああ、これがどうかしたのか?」
「わたくしてっきり他の女生徒からのプレゼントのアクセサリーだと思っていましたわ」
すっかり勘違いして、ライオネル様に忍び寄る女生徒の影に醜く嫉妬したのだ。
「えっ……それはない! 断じてない! 僕がハーミリア以外の女性からアクセサリーをもらって、しかもそれを堂々とつけるなんてありえないっ!!」
ライオネル様は青くなりながらも、必死に誤解だと弁解している。その様子はわたくしが一番だと言われているみたいで、嬉しくなってしまう。
「そうですの? では、もうヤキモチを焼いたりしませんわ」
「待ってくれ、ヤキモチとはなんだ?」
「……わたくしがそばにいないと、すぐにライオネル様は女性に言い寄られるのではと嫉妬したのですわ」
「そっ……! それとこれは別ではないか!?」
今度は頬を染めながら、ライオネル様が食いさがってくる。
「なにが別なのですか?」
「他の女性からプレゼントをもらったりはしないが、ヤキモチは焼いてほしい……」