BでLなゲームに転生したモブ令嬢のはずなのに
 そんな二人を気にもとめず、ルイーズは黙って自分の仕事をこなしている。
 紅茶の香りが部屋に漂い始めたのを合図に、二人は並んでやっとソファに座った。ルイーズは立場をわきまえているため、控えの間に下がる。

「本当に、ジーンが生きてて。よかった……」
 むしろヘレナがヘレナをやり直しているのは、ジーニアを死なせないために、という理由だったはず。だから彼女は卒業後に騎士団入団を決めたのだ。

「あれ?」
 ジーニアは気づいた。
 結局、今進んでいるルートが第一から第三のどのシナリオとも異なっているのだ。
「もしかして、ヘレナのせい? ヘレナのせいなの?」

「何が?」

 ヘレナは両手でカップを包み込んで、のんびりと紅茶を嗜んでいた。

「今のこのルートよ。なんで、私がクラレンス様とくっついてるの? 本来であれば、このポジションはシリル様のものよね」

「やっぱり、あれよ。あれだからよ。究極のプレミアム裏ルート。あの六人が幸せになるルート」
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