BでLなゲームに転生したモブ令嬢のはずなのに
 ジーニアの本命は『スパダリ攻め』と『誘い受け』の二人ではあるのだが、この第三のシナリオの『メガネ攻め』と『健気受け』の二人の絡みも見てみたい。見てみたいだけ。そう、二人が並んで立っているところを見るだけでもいい。とにかく、二人をセットで見たいのだ。
 シナリオの先は求めていない。
 だってこのシナリオ、進めていくとあんなことやこんなことが起こってしまうのだから。

 第三のシナリオでは、とにかくミックが一途で応援したくなるのだ。心の中で「イケイケー、たまにはジュードに嫉妬させろー」と、何度応援したことか。
 だけどそうは問屋が卸さないところがジュードという男。何よりも長髪、眼鏡、偏屈と三拍子揃った男。ミックを翻弄させるドSな男という、四拍子目もつけておこう。とにかく、見た目に違わずそういう男なのだ。
 そんなジュードと対照的で、とにかくミックがいい子過ぎる。ジュードがそのような態度をとるようになってしまった背景まで汲み取って、ジュードに尽くす。それすらもドSな反応で冷たくあしらうジュード。だが、ジュードが健気なミックの愛に気付く瞬間が訪れる。

 それは第三のシナリオが心臓に負担が大きすぎるという理由も関わっている内容。
 実はこの第三のシナリオ、最終的にクラレンスが亡くなってしまうという血も涙も無いような流れ。さらに、このクラレンスの死に関わっているのがジュード。

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