BでLなゲームに転生したモブ令嬢のはずなのに
「え? ジーン。聞いてないの?」

「何が?」

「ジェレミー様のことを……」

 ヘレナがジーニアを見る視線が「可哀そうな子」と言っている。
 ヘレナがきょろきょろと辺りを見回してから、右手を「こいこい」と振ったのでジーニアは顔をヘレナの方に近づけた。

「ジェレミー様ね。ルイーズとお付き合いしているのよ……」

 ヘレナが耳元で囁いた。だが、ジーニアは停止した。

「ちょ、ま。ジーン、大丈夫? え? あなた、息、息をしなさいよ」

「はっ。はぁ……。ごめん。なんか、情報量が多すぎて……。お兄さまの件は、何も聞いていない」

「うん。まだお付き合いの段階だからね。ジーンには恥ずかしくて言えないんじゃない? そのうち、きちんと紹介されるわよ」

< 161 / 168 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop