BでLなゲームに転生したモブ令嬢のはずなのに
「ジーン。あなたの言いたいことはなんとなくわかるわ。あの二人を見せつけられて、あの二人を推したいと思う気持ちも。だけど、その邪な心は捨てなさい。あなたの命のためにも、あの二人には犠牲になってもらうしかないの」

 ヘレナの決意は固い。それよりもあのジェレミーは気になるところを、ぼろぼろと口にしていた。

「ねえねえ、ヘレナ。あなた、第一騎士隊に配属なの?」

「ジェレミー様がおっしゃるには、そうみたいね。一応、希望は第五にしたんだけど。アマリエ様付きというのも、悪くは無いんだけど。ジーンもアマリエ様付きでしょ? だからクラシリはジーンにお任せしようと思ったのよ。私はジェレグレを見守りたいな、と」

「そうなのね。優秀すぎるのも大変なのね」

「でも、まだ正式に決まったわけではないと思うのよ。だから、ジーンの方からもジェレミー様に伝えておいてね。私が第五を希望しているということを」
 ヘレナのその言葉にジーニアは頷く。だが、ジーニアの言葉がどれだけの効果があるのかはわからない。

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