神様ゲーム
夕方、人間の時は止まっているのに、時は流れて行く。
生暖かい風が吹く、僕等は屋上の上で沈黙のままに世界を見つめていたが時間が経つにつれて、不安や小さな苛立ち、空腹感を感じるようになっていた。
僕はこのままではいけない気がして、沈黙を破り皆に話し掛ける。

「本当に僕等、神のゲームに参加させられたみたいだね、ここにずっと居ても何も変わらないから…学校を出てみない?」

少しの間、沈黙が続く僕の目には見えないが、皆の視線が僕へと伝わってくる。

「そうだな…賛成」

冬斗が静かに一言呟くように告げると、それに合わせて海斗も賛成と告げた。
それを聞いた周りのメンバーも共に賛成を唱えた。
僕はふっと安心した笑みを浮かべた。

「なら…団体は動きづらいし、何かあったら大変だから、7人と8人で別れよう…神様のゲームなんだ…いつ神様が僕等を消しに来るか分からないからね…」

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