ねぇ…俺だけを見て?
「「プッ…!!ハハハーーッ!!」」
噴き出し、笑い出す煜馬と安吾。

「え?」
ゆっくり顔を上げ、二人を見つめる。

「いやいや、俺の方が煜馬のこと知ってるよ?(笑)」
「あ、そう…ですよね(笑)」

「フミ」
「え?」

「フミだって、素敵な女性だよ!」
「煜馬さん…
ありがとう!」


店に移動し、席に座る。
半個室の席に煜馬と史依が並んで座り、向かいに安吾が座る。

「改めて。
俺は、煜馬と仲良くさせてもらってる、岩国 安吾!
よろしくね!」

「史依です!こちらこそ、よろしくお願いします!」
「史依ちゃんかぁ~!可愛いね!」
ペコッと頭を下げる史依に、安吾が頬杖をついて微笑んだ。

「え?そ、そんな…////」
「おい、安吾」

「へ!?」
「へ?じゃねぇよ。
フミは“俺の”」

「はいはい…わかってるっつうの!」

(え?え?“俺の”??
…………って、何?)
目をパチパチさせて、二人を見る。

「史依ちゃん」
「あ、はい!」

「煜馬のこと、よろしくね!
こいつ、本気みたいだから!」

「え………」

「え?お前、ちゃんと伝えてねぇの?」

「うん、まだ。
帰ってから、ちゃんと伝えたいから」

「あ、そう!
じゃあ、あんま言わない方がいいな!
よし!飲もうぜ!
史依ちゃんは、普通に食べるよね?」

「あ、はい」
(え?え?何のこと?)

それから、楽しく話をする三人。

「━━━━へぇー!史依ちゃん、元々は田野ビューティーで働いてたんだ」
「はい。でも、合併の話が出た時に退職しました。
煜馬さんを支えるために」

「そっか!
あ、可愛い子いない?
俺、募集中なの!」

「フフ…それなら……」
史依かスマホを取り出し、写真を見せた。

「これ、私の去年の送別会に会社の方達と撮った写真なんですが………えーと…この子!
恋人募集中ですよ!」

「へぇー!可愛い~」
「でしょ?とっても、美人さんですよ!
あ、来月から同じ会社だから会うことあるんじゃないかな?
受付に配属されるって言ってたし」
「そうなんだ!楽しみ!」

煜馬は、二人の話が全く入っていなかった。

何故なら………
(誰だ!こいつ……!!)

画面の写真の中の真ん中に写っている史依。
その史依の左は、今話していた友人の女友達。

そして、反対側にぴったりくっついている男性がいたからだ━━━━━━

今すぐにでも史依を問いただし、この仲良さげな奴が誰なのか、どんな関係なのか聞きたい。

煜馬は、嫉妬心に震えていた。
< 9 / 29 >

この作品をシェア

pagetop