西野先輩はかまいたい
「西野先輩、いますか?」
教室の入り口に立つ私。
勇気を絞り出し
教室にいる人全員に聞こえるくらい
大きな声で言ってみた。
でも……
「西野君ならいないけど」
「そんなブサイク顔で
よく西野君に会いに来たよね?」
「私があんたの顔なら
一生家から出ないけど。
恥ずすぎて死んじゃうし」
「それな~」
女の先輩に囲まれた私。
360度から「アハハ~」と
悪意のある嫌味笑いが飛んできて
心が折れそうになる。
「西野先輩がいないなら……
いいです……」
悔しさをごまかすように
唇を噛みしめていた時
「なんであんたが
西野君のシャーペンなんて
持ってるのよ!」
尖り目をした女の先輩に
シャーペンを奪われてしまった。