キスだけでは終われない
「ふー。なら、改めて、僕と結婚を前提にお付き合いしていただけませんか?もっと君のこと知りたいんだ」
「……あ…はい。私も片山さんのこと…知りたいです。よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくね」
私の手を取って指先に軽く唇を当ててくる片山さんに心臓がドキッと音をたてた。
「じゃあ、僕のこと名前で呼んでみて」
指先に唇が当たったまま、上目遣いでおねだりする姿に色気を感じてしまった。
「え…えっと…修一さん…」
「いいね。もう一回呼んでみて」
「修一さん」
名前を呼ぶと同時に片山さんは握っていた私の手の甲にチュッとキスをした。
驚いた私は思わず手を引っ込めてしまい、顔を真っ赤にしたのはいうまでもない。
「やっぱり…可愛いね。いきなり嫌われるのは困るから、今日はここまでね」
再び手を握られ、私たちは歩きだした。