冷酷な獣人王子に身代わりで嫁いだら、番(つがい)として溺愛されました
「ミリアは、今までずっと尽くしてくれた。だから私は、あなたの人生を生きて欲しいと思ったの。命令でも、お願いでもなく、あなた自身の人生よ」
頬を両手で包み込まれ、慰めるように撫でられる。
けれどミリアは、すぐには理解できなかった。
どうして、なんでと主人を見つめていた。その表情を見ていたカイたちが、もらい泣きが移ったみたいに目をこすった。
「ほら、想像しただけで彼らも目が潤んでいるでしょう?」
「え……?」
「私が連れて行ったら、もうとっても困ってしまう人たちがココにできたのよ」
ミリアは、コンスタンシアに促されて、責める気配がまったくないラグウルフ王国の人たちを見回した。
ふと、ぱたりと目が合ったアンドレアが口を開く。
「君がいても、誰も困らない」
「アンドレア様……」
「かえって、君にいなくなられた方が困るぞ。第二王女ミリアが出て行ってしまった時、側近たちは大騒ぎで、自分たちも君を探すといって聞かなかった。わざわざ母上が出て場を収めたんだ」
扉側に待っている護衛騎士たちが、彼の話は本当だと肯定するように「そうなんです」と言って頷いていた。
ミリアは、ジェフリルド国王を見た。
「で、でも、本当にいいんですか? 全部が全部、陛下が悪いわけではないのに――」
「全部父上が悪いに決まってる」
エミリオが、笑顔で冷淡にすかさず口を挟む。
頬を両手で包み込まれ、慰めるように撫でられる。
けれどミリアは、すぐには理解できなかった。
どうして、なんでと主人を見つめていた。その表情を見ていたカイたちが、もらい泣きが移ったみたいに目をこすった。
「ほら、想像しただけで彼らも目が潤んでいるでしょう?」
「え……?」
「私が連れて行ったら、もうとっても困ってしまう人たちがココにできたのよ」
ミリアは、コンスタンシアに促されて、責める気配がまったくないラグウルフ王国の人たちを見回した。
ふと、ぱたりと目が合ったアンドレアが口を開く。
「君がいても、誰も困らない」
「アンドレア様……」
「かえって、君にいなくなられた方が困るぞ。第二王女ミリアが出て行ってしまった時、側近たちは大騒ぎで、自分たちも君を探すといって聞かなかった。わざわざ母上が出て場を収めたんだ」
扉側に待っている護衛騎士たちが、彼の話は本当だと肯定するように「そうなんです」と言って頷いていた。
ミリアは、ジェフリルド国王を見た。
「で、でも、本当にいいんですか? 全部が全部、陛下が悪いわけではないのに――」
「全部父上が悪いに決まってる」
エミリオが、笑顔で冷淡にすかさず口を挟む。