冷徹上司の過剰な愛
「何考えてるのかなぁ?って。」


「あ、えっと…難波さんと今日から何しようかな?って。あと、幸せな大晦日だなぁ、って思ってました。えへへ♪」


「…ん。僕も幸せ。ずっとあのんに会いたかったし、触れたくてたまらなかった。…髪切って、一段と僕の好みになったね。可愛い。」


「あ、でもさっきムカつくって…。」


「あれは〜…不意打ちかけるように僕をドキドキさせたから。」



え、ドキドキ?…わたしが難波さんをドキドキさせたの!?



「僕、このままあのんと一緒にいて、心臓持つか不安になる。どんどん可愛くなるし、これから大人になっていくあのんに僕はついていけるのかな、って。」


「なんですか?それ。難波さんらしくないですね?」



なんだかやけに弱々しい難波さん。そんな不安は意味ないのにね。


それにわたしのほうが不安は大きいはず。こんな完璧な彼氏がいるんだもん。



「難波さん、大好きです!これからも……末永くよろしくお願いしますっ。」



照れながら、腰に回る難波さんの腕をぎゅっと掴む。


わたしの気持ちはこれからも難波さんだけ。だから、何も不安に思わないでほしい。難波さんが不安に思うほど、わたしはできた人間じゃないから…。


それから夕飯、お風呂と済ませ、あとは年を越すのを待つだけ。
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