冷徹上司の過剰な愛
今年もあと1時間弱で終わってしまう。
24年生きてきた中で、今年が一番濃い年だった。その理由はもちろん難波さんだ。
あの告白をされるまで、難波さんはただの上司…もっと言えば、鬼上司という存在でしかなかった。
それが今ではこんなにも愛おしいんだもんね…。人生何が起こるか分からないってこういうことを言うんだと思う。(多分…?)
ソファで寛ぎながらテレビを見ていてふと思い出す。
「そういえばワイン買ってきたんです。呑みますか?」
「ワイン?あのんがワインなんて珍しいね。」
「はい。大晦日だし、プチ贅沢的な感じで買ってきました。」
「じゃワイングラスが必要だね。」
と立ち上がった難波さんの家にはワイングラスもあるらしい。うちにはそんなお洒落なグラスなんてない。
難波さんが持ってきてくれたグラスに赤ワインを注ぐと乾杯を交わした。
グラスとグラスがぶつかる音は高級で、それだけで胸がいっぱいになる。
一口呑むなりすぐに立ち上がった難波さんが向かったのはキッチン。どうやらおつまみを作ってくれているよう…。
おつまみまで手際良く作れるなんてね…。
そんな難波さんの姿を見ながら無意識にワインだけが進む。
24年生きてきた中で、今年が一番濃い年だった。その理由はもちろん難波さんだ。
あの告白をされるまで、難波さんはただの上司…もっと言えば、鬼上司という存在でしかなかった。
それが今ではこんなにも愛おしいんだもんね…。人生何が起こるか分からないってこういうことを言うんだと思う。(多分…?)
ソファで寛ぎながらテレビを見ていてふと思い出す。
「そういえばワイン買ってきたんです。呑みますか?」
「ワイン?あのんがワインなんて珍しいね。」
「はい。大晦日だし、プチ贅沢的な感じで買ってきました。」
「じゃワイングラスが必要だね。」
と立ち上がった難波さんの家にはワイングラスもあるらしい。うちにはそんなお洒落なグラスなんてない。
難波さんが持ってきてくれたグラスに赤ワインを注ぐと乾杯を交わした。
グラスとグラスがぶつかる音は高級で、それだけで胸がいっぱいになる。
一口呑むなりすぐに立ち上がった難波さんが向かったのはキッチン。どうやらおつまみを作ってくれているよう…。
おつまみまで手際良く作れるなんてね…。
そんな難波さんの姿を見ながら無意識にワインだけが進む。