幼馴染は、政略妻を愛したくてしょうがない

私はあえて会社のエントランスで貴晴さんを待つことにした。
堂々としていた方が、彼とふたりで会社を出ることに仕事の付き合いだと言い訳ができると思ったのだ。

「悪い、待たせた」

「社長。お疲れ様です。大丈夫です」

「ありがとう。四宮もお疲れ。 じゃあ、行こうか。車で来てるから、下まで来てくれるか」

「はい」

まだ会社の中だから、お互い仕事モード。
私たちは社長と秘書長という関係性のまま、地下駐車場へ向かった。

車に乗り込んだところで、貴晴さんがふうと息を吐く。
社長として気を張りつめていたのだろう。私の隣で気を抜いてくれるなら、本望だ。
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