すずらんに幸あれ!
どうして、この人たちは躊躇いもなく、簡単に他人の"好き"を否定できるのだろう。
「あなたたちだって、自分の好きなものを否定なんてされたら怒るでしょ?人の気持ち考えないで軽蔑するなんて、そんなの間違ってます…」
私たち他者が口出す権利なんてないのに…。
「…っ、言っておくけど!他人を見下して生きることしかできないあなたたちの方が迷惑だから!」
私は大きく息を吸って、声を張り上げる。
「人の好きなもの、バカにするなあ〜〜〜〜っ!!!!」
私の大声に周囲の人たちが何事かとこちらを見ていることに気づく。
驚いている男たちを差し置いて、私は「秋山氏!」と呼びかけた。
きっと、秋山さんの恋愛観に理解できない人はたくさんいると思う。
だけど、私は友人として、彼を否定したくない。
否定しない人間でいたい。
「あなたは、周囲に迷惑をかけているわけでもない。自分のやりたいことを叶えて、自分の信念を貫いて生きている秋山氏は本当に、すごくかっこいいです。だからどうか、三日月さんのことを守ってあげてください」
「蘭殿…」