すずらんに幸あれ!
秋山さんは、泣きそうになるのを堪え、拳を握りしめる。
そして、決意に満ちた表情で男たちの前に立ちはだかった。
「あ?なんだお前……」
「拙者は!すごく幸せでごさる!あと、誰にも迷惑かけてない!!」
「……は??」
男たちは、何を言っているんだこいつ…と言いたげな表情で頬をピクピク引き攣らせる。
その後、「はっ…」と鼻で笑い、男は私の腕を放して今度は秋山さんの胸ぐらを掴んだ。
「秋山さ──…」
助けに行こうとすると、男の仲間たちに止められ、身動きができなくなる。
「なんかもう、どうでもいいわ。とりあえず、秋山。あと何発か殴らせろ」
「おい、お前ら!!」と男は仲間たちに顎で示した。
「お前らも秋山殴れ。そのクソガキも押さえてろ」
男は、秋山さんの顔目掛けて拳を振り上げる。
「やめてっ!!」と声を上げるが、男の耳には届かなかった。
また、秋山さんが殴られてしまう。
助けられないことに悔しくなり、目頭が熱くなったその時───…。
「蘭」