すずらんに幸あれ!
「なっ…おまっ…なんっ……」
男は恐怖に震えながら、秋山さんの胸ぐらを放した。
ピリピリと緊迫した空気が漂う。
「〜〜っ、……お前ら、逃げるぞ!!」
ただすずくんの目つきの悪さに怯える男たちは、そそくさとこの場を去って行く。
取り残された私たちは、顔を見合わせた。
(……あいつらのピアス、どこで買ったのか聞けなかった…)
そんなことを心の中で呟きながら、すずくんは去り行く男たちの背中を見つめていた。
「すずく"ん"っ!!!」
「少年殿っ!!!」
私たちは、だばだばと滝のように涙を流して2人同時にすずくんに抱きついた。
「ごわがっだよ"ぉぉぉ〜〜〜っ。ぶえぇぇぇっ…!!」
「感謝でごさる!感謝でござるよ〜〜っ。ん"おぉぉぉんっ…!!!」
「…おい、さわんな。はなれろ」
心底うざそうな表情で、すずくんは無理やり私たちを引き剥がした。