丘の上の大きな桜の木の下で、また会おう~After Story~
杏樹「え?って、キス以上よ?まだ?」

カナ「ま、まだ…/////」

鈴嶺「そっか!」

モトミ「まぁ、みんなそれぞれペースがあるしね!」

カナ「……/////
あ、あのね…」

鈴嶺達「ん?」

カナ「その…そうゆうのって、どうやったらそうゆう雰囲気になるのかな?」

杏樹「そうね…
相手次第なとこもあるし…」

モトミ「すぐにでもって人もいるし」

鈴嶺「彼氏さん、カナちゃんを大切にしてくれてるからこそ、時間をかけたいと思ってるかも?」

カナ「え?」

鈴嶺「だって、カナちゃんは経験がないわけだし…
凱くんがそうだったから。
私ね、凱くんとお付き合いして二年くらい経って、初めてキス以上のことしたの。
お友達からは“えー、まだなの?”って散々言われてて……
凱くんはそんな素振り見せない人だし、私の魅力がないからかな?ってずっと思ってて…
だから勇気出して、凱くんに聞いてみたの」



大学一年の冬。
二人は、映画を観賞して公園のベンチに並んで座っていた。

凱吾『━━━━━結構、面白かったね!』
鈴嶺『うん』

凱吾『あ、もう帰らないとだ!
寂しいな、鈴嶺と離れるの』
鈴嶺『うん』

凱吾『ん?鈴嶺?』
鈴嶺『うん』

凱吾『鈴嶺』
鈴嶺『うん』

凱吾『鈴嶺!!』
上の空の鈴嶺の顔を包み込んで、覗き込む。

鈴嶺『え?あ、な、何?』

凱吾『どうしたの?
心ここにあらずって感じだよ?』

鈴嶺『あのね…』
凱吾『うん』

鈴嶺『あの…//////』
凱吾『ん?』

鈴嶺『私、凱くんのこと大好き!』
凱吾『うん!僕も、鈴嶺が大好きだよ!』

鈴嶺『ほんとに?』
凱吾『ほんとだよ!』

鈴嶺『じゃあなんで…』
凱吾『ん?』

鈴嶺『私、魅力ないかな?』

凱吾『は?何の話?』

鈴嶺『二年も、そうゆうことないのっておかしいんだって…』

凱吾『鈴嶺?』

鈴嶺『どうしたら、凱くんは私をその…/////』

凱吾『━━━━━いいの?』

鈴嶺『え?』

凱吾『“鈴嶺を抱いていいの?”って聞いてるんだよ?』

鈴嶺『……/////』

凱吾『鈴嶺。
他の奴等がどう言ったかは知らないけど、鈴嶺に魅力がないなんてあり得ない。
むしろ…いつも僕は煽られてて、必死なんだよ?
でも、鈴嶺のこと大切だから。
僕の命よりも大切な人。
鈴嶺は、僕の全てなんだ!
だから欲望のまま求めたら、傷つけるんじゃないかとか、嫌われるんじゃないかとか、そうゆうのが怖くて必死で我慢してたんだ』


“鈴嶺、忘れないで?
僕は鈴嶺が大切だからこそ、安易に手は出さないし、強引なこともしない。
でも本当は、最初から鈴嶺を抱きたかった……!”
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