放課後のBLUES
「キライになったんすか!?」
「え?」
店内を掃除していると飛び込んできたのは、昨日の少年だった。
ファミレスで彼に着替えを渡していた、あの。
「あなたは」
「コテツっす!」
「えっと。コテツ、さん。なんの話……です?」
「だからー。総ち……ん゛っ、いや、ハルキさんのことで!」
誰。
「……もしかして、あの人。ハルキさんっていうのかな」
「ええ!? 名前も知らなかったんすか!?」
「なんていうか……はい。聞きそびれまして」
「ハルキさんガチで落ち込んでてヤバイんすよ!」
え?
「今日、ここに来たんじゃないっすか?」
「……来ました、けど」
「そんとき、なにか言いました?」
「…………特には」
「そんなはずないっす」