放課後のBLUES
彼が落ち込むようなことは、なにも。
むしろわたしの話を聞く前に出ていったのは、向こうの方で。
「とにかく来てください!」
「……はい」
仕事のあとコテツさんと向かったのは、コンビニから歩いて10分くらいの公園だった。
そこに、彼はいた。
ベンチに寝転び足を組んでいる。
ち、近寄りがたい……!
「ハルキさーん!」
躊躇なく彼に小走りするコテツさん。
仔犬かな。
「んだよ……俺様のことは一人にしてくれと……」
「彼女連れてきたっす!」
「あ? おまえいつの間に女できたんだ」
「自分の彼女じゃなくて。例の彼女っすよ。コンビニの」