虹色のバラが咲く場所は

32話 不躾だよ

ー控え室ー
「ステージに立ってる時は楽しかったけど
なんか後からどんどん粗が思い浮かぶ」
「同感」
椅子に座り込む蓮に雪希が同意する。
「すみません、リーダーの方、
少々いいでしょうか」
スタッフの声に類は行ってしまった。
「皆さん、移動お願いします」
別のスタッフに促され、大広間へ。
大きなスクリーンでステージの様子がわかる
最後だから分からなかったが私たちの前に
24組のライブがあった。

類もいるから、それぞれのリーダーだけ
ステージに立っているのか。
司会者はテンションを上げて話す
「ではまずは一位からいきましょう。」
(下からじゃないのか)
「1位 hope line
 2位 夢見る僕ら
 3位 courage rain
 4位 Star dreams
 5位 Rainbow Rose」

発表されたのは5位まででそれ以下は不明だ
結果を見た私たちは控え室に戻る。
「上位5位の最後の枠か。」
蓮はそう呟く
「でもなんで最後まで
発表しなかったのかな」
「確かに、呼ばれなかったグループのリーダーはすぐにステージ降りたのも気になる」
私の問いに雪希は便乗する。
ガチャ、とドアが開き入ってきたのは類。
「おかえり、類。類?大丈夫、」
類の顔は真っ青だった。

「危なかった」
「なにが?」
「トップ5位に入ってなければ、
解散させられてた」
「え、」
「どういうことだ、」 
類は伏せ目がちに答える。
「今回の出場者はみんなどこかの事務所に
属してたんだ。今までのレッスンはいわば
試用期間、今回ので5位までに入れなければ、事務所から放り出される、
クビだったみたい。」
(だから5位以下の発表はなかったんだ)

「一歩間違えれば僕たちも
クビだったのかな」
(アイドルの世界は競争なんだ)
優斗さんの言葉を思い出す。
比喩とかじゃなくそのまんまだったんだ。
「と、とりあえず僕、何か飲み物でも買ってくるよ」
「待て、俺も行く」
「2人はなにがいい?」
「私、ウーロン茶」
「俺は適当にお願い」
蓮と雪希は控え室を出て行った。

飲み物の買い終わり、戻ろうどしたら騒ぎが聞こえる。
「覗き見しないか、」
「何言ってるの、不躾だよ。蓮」
僕の言葉を聞かず蓮は覗きにいってしまった。
「ちょっ、蓮」
小走りに行くと

「どうしてですか!?」
びっくりしてお釣りを落としてしまった。
「大丈夫か、雪希」
「誰かいるの」
(この女の子、僕たちの前のステージに立ってた子だ。それと
スーツを着た、偉い人?)
女の子はきつい目で僕たちを見ている。
「もしかして、Rainbow Rose?」
「ああ、そうだが」
蓮がそう答えると女の子は吠えた。
「あの人たちよりも私たちのパフォーマンスの方が上でした。」
(初対面の人から貶された)
「何かあったの?」
唖然としていると類と舞が合流しにきた。

「舞!類も、どうして」
「2人が遅いからどうしたのかと思って」
「揉め事?」
「揉め事っていうか、」
蓮は言い淀む、僕だってどう言えばいいのかわからない
「じゃあ、聞くけどあなた達はどうしてアイドルを目指していたの」
(目指していた、もう彼女達は終わってしまったんだ)
「わ、私たちはお客さんのために踊っています。
それは誰だって同じでしょう?」
「なら、今度はそちらに聞こうか、どうしてアイドルを目指したの?
Rainbow Roseのリーダー、類くん」
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