年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
「それは……どうしていいか分からなかったんだ」
彼は後悔しているとでも言うように伝えてくる。
どうしていいか分からなかったのは、好きでもない契約結婚の妻を勢いで抱いてしまったからでしょう?
「分かってます、あの日園城さんは酔っていて勢いで私と……」
「それは違う」
「何が違うんですか」
「確かに酒の勢いはあった。でも……ずっとキミを欲しいと思っていた」
そんなの嘘だ。
欲しいって、それは自分の欲を満たすため?
そうじゃなきゃあり得ない。
「いや、そうやって濁しているから伝わらないんだよな」
彼はそうつぶやくと真っ直ぐに私の顔を見る。
「周りくどいことはやめだ。
俺はずっとキミのことが好きだった。初めて出会った時からずっと」
「な、何言って……」
驚くような言葉に私は声が出なかった。
初めて私と園城さんが出会ったのは縁談の前、父の会社に訪れた時だった。
あの後に園城さんから手紙が届き、父から私が嫁に行くことを条件に出資をすると伝えられた。これは、典型的な契約結婚だった。
そして縁談は契約を進めるかのように淡々と進められた。
「あの結婚は俺が望んだものだ。会社の契約なんて関係ない、俺が……キミを好きだから縁談をしたいと申し出た」