年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
はじめて園城さんの口から愛しているという言葉を聞いた。
それは結婚する前も後も一度も聞いたことの無かった言葉。私が一番求めていた言葉だった。
「そんなこと今言うなんてズルい」
「そうだな、本当ならもっと早くに言うべきだった」
きゅっと唇を噛み締める。
私たちは会話が足りなかったのかもしれない。
お互い勘違いしてすれ違って、結婚生活に終止符を打ってしまった。
「私が、園城さんと離婚した理由は生涯愛されることは無いと気づいてしまったからです」
嫌いになったわけじゃない。
園城さんに嫌なところがあったわけじゃない。
私の気持ちをぶつけると、彼は目を大きくした。
「キミを愛していることを伝えられてたら離婚することは無かった?」
私はこくんとだけ頷く。
そして小さな声で告げた。
「本当はずっと愛されたかった……」
彼の目を見ることが出来なくて俯いたまま。
園城さんは優しく問いかけるように聞いてきた。
「顔を見せてくれないか?」
「嫌です」
「どんな顔をしてるんだ」
ずいっとこちらに歩み寄り、顔を覗き込もうとする。
「やめてください」
そう言っても彼は逃してくれなかった。
そっと私の両手を取ると、引きはがして優しく笑う。
そして真っ赤な顔した私を見て、艶のある甘い声で囁いた。
「キレイだ……」