年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~


何してるんだろう、私。
何度目か分からない虚しさが私を襲う。

期待していいことなんて何もないのに。
やっぱり私は愚かだった。

その間に園城さんは、スラスラとペンを走らせ、名前を書いていった。
カチッとペンのフタが閉まる音がして、私が顔をあげると、彼は訪ねた。


「家はどうするんだ?」

「これからすぐに探します、あてはありますので」

本当はあてなんてない。けど、強がって見せるしか自分のプライドを保てなかった。

「……そうか」

ポツリと答えて、そしてまたつぶやく。

「急ぎはしない、準備が整うまではここを自由に使ってもらって構わない」

「いえ、すぐに見つけますので」

本人も後腐れなくしたいんだろう。堂々と離婚を突きつけておいて、結局園城さんに頼るなんて出来るだけしたくなかった。

「それから鮫島製鉄所との契約だが……」

彼の言葉に私は唇を噛み締める。
私が父の会社をどうにか出来る器はない。支援が打ち切られたら、どうやって存続していったらいいんだろう。

そこまではまだ考えていなかった。

「支援は続けるつもりだ」
「えっ」

私は驚いて顔をあげた。

父の会社の援助は、私が園城さんの嫁にもらわれることで、成立していたものだ。てっきり離婚したら、打ち切られて当然だと思ってたのに……。

「あの会社は俺が見つけた。うちにもなければ困る存在だ。だから、心配しなくていい」

「あ、ありがとうございます」

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