年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
園城さんって、そんな顔も出来るんだ。
あまりに珍しくてまじまじと彼の顔を見つめていると、視線に気づいた園城さんは困ったように頭をかいた。
「な、なんだ。ずっと見てきて……食べにくいだろう」
「だって、園城さんが照れた顔するのがレアだから」
「レア?」
「ふふ、ふふ……」
なんか私たちっておかしい。
離婚したのに2人きりで、食事をしているし、結婚していたのに、相手のことを全然知らないし……。
ちぐはぐすぎて面白くなっちゃった。
でも言えるのは今の方が断然いいということ。ずっと緊張して、何を話すのが正解なのか探っていた前よりも、思わず言葉が出てしまう今の方がいいんだ。
「君だってそんな風に笑うなんて知らなかった」
「下品ですか?声出して笑って」
「そうじゃない、そっちの方がいい」
何食わぬ顔して食べ続ける園城さん。きっと深い意味はないと分かっているけれど、着飾った自分よりも今の方がいいと言ってくれたのが嬉しかった。
私は自分で自分を抑えつけていただけだったのかもしれない。こうでなきゃいけない、園城さんに相応しい女性になるべきだと。