クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 衝撃が覚めなくて機械的に首を縦に振ろうとしてから、おや、と首を傾げる。

「一年で離婚するのに、知ってくれって言うんだね」

 彼のこれまでの言動から、むしろお互いにあまり干渉せず生活しようとでも言うのかと思っていた。今回のサプライズは新婚夫婦としてすべき事だからしているのであって、そこに深い意味はないのだろうと。

 でもよく考えたら、彼は飛行機の中で私から距離を取ろうとしなかったし、話しかければ鬱陶しがらずに相手をしてくれる。

 意外だな、と思っていると、透哉さんがふいっと私から目を逸らした。

「おかしい事を言った覚えはないが、踏み込んでほしくないのなら善処しよう」

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