クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 熱いコーヒーを口にしながら、透哉さんが言う。

 社長面接のようで緊張するも、今は夫婦なのだからと気を奮い立たせた。

「素敵な場所だったよ。船の上というより、遊び場がいっぱいの街に引っ越してきた気分」

「旅行中は不足なく過ごせそうか?」

「はい──うん」

 彼の聞き方が淡々としているせいで、つい敬語で話しそうになる。

 このままでは本当に面接だ。奇妙な空気を変えるなら、彼に頼るよりも私が何とかすべきだろう。

「いろいろと気を使ってくれて本当に助かってるよ。今日までの事も全部ありがとう」

 ずっとお礼を言えていなかったんじゃないかと思い、感謝を付け足す。

「ああ」

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