クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 言っている意味は理解できるけれど、そんなに傷を作るのが嫌なのだろうか?

 昔からその辺で転んでは膝をすりむき、母に呆れられていた私にはいまいちしっくりこない。

 だけどすぐに考えを改める。

 身体ならともかく、彼の国宝級の顔に傷がつくのは確かに問題かもしれないと。

 そう考えてから、自分が思っているよりもずっと、彼の顔に魅力を感じているようだと思った。

「じゃあ普通に泳ごうか。向こうのほうがちょっと深いみたい」

 行こう、と彼の手を引くかどうか悩んでやめておく。さすがにそれは馴れ馴れしすぎるだろう。

< 74 / 250 >

この作品をシェア

pagetop