クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 大混乱に陥りながらも、手のひらに落とされるキスと、彼の乞うような熱を帯びた瞳に強く惹かれる自分がいた。

「わ……私も……」

 透哉さんに負けないくらいかすれた声がこぼれる。

「私も、透哉さんが欲しいかもしれません……」

 またうっかり敬語が出たけれど、彼は咎めなかったし、私も訂正しなかった。できなかった、というほうが正しい。

 私の戸惑い交じりの許可を得た瞬間、彼が信じられないほど甘く激しい口付けをしたからだ。

 結婚式の時に触れ合った唇の感触が、透哉さん自身のキスで塗りつぶされる。

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