激情を秘めたエリート外交官は、最愛妻を啼かせたい~契約結婚なのに溺愛で満たされました~
 彼みたいな魅力的すぎる大人の男の人が、私を相手にするわけがない。
 自意識過剰にもほどがある。

「まぁ、たしかに日菜子ちゃんは俺にとって家族みたいに大切な存在だけど……」

 亮一さんはそう言いながらベッドに手をつき身を乗り出した。
 そして私の肩に触れた。

 肌に亮一さんの指先の温度を感じ、ぴくんと背筋が跳ねる。

「ん……っ」と小さな吐息が漏れた。
「その格好は目に毒だから、上になにか羽織ってくれると助かる」

 彼は優しく微笑みながら言い、私のスリップの肩ひもを直してくれた。

 パニックになったり首を大きく振ったりしていたから、スリップの肩ひもがずり落ちていたらしい。

 ということは、今までブラや胸もとが丸見えだったのでは……!

「み、見苦しいものを見せてすみません……っ!」

 慌ててシーツを引っ張り上げ胸もとを隠したけれど、動揺のあまり心臓がバクバクしていた。

 羞恥のせいで顔も首も真っ赤だし、視界もうるんでいる。もう、穴があったら入りたい。

 そんな私を見て、亮一さんが目もとを細めた。
 その視線が熱をはらむ。

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