激情を秘めたエリート外交官は、最愛妻を啼かせたい~契約結婚なのに溺愛で満たされました~
「人は嘘をついたりごまかそうとしているときに、よく右上を見る」
その言葉にぎょっとする。今まさに、私の視線は右上の天井に向けられていたから。
「な……、なんで」
「俺は外交官として、腹に一物抱えた厄介な政治家や要人たちをいつも相手にしているんだ。君の考えていることなんて簡単に見抜ける」
その言葉に唇を噛む。
たしかに、頭の回転が速く観察眼のするどい亮一さんを相手に、嘘でごまかそうとしても無駄だろう。
私は観念して口を開く。
「わ、私は反応が悪いし声も出さないから彼は不満だったみたいで……」
「反応?」
「その、……ベッドの中で」
うつむき小さな声で言う。
すると向かいに座っている亮一さんが大きなため息をついた。
おそるおそる顔を上げると、彼はテーブルに肘をつき片手で額を覆っていた。
「……バカか」
怒りを押し殺すような低い声でつぶやかれ、私は青ざめる。
「すみません。こんな話、聞きたくないですよね」
慌てて謝ると、亮一さんは顔をあげた。
「そんなバカげた話、真に受けなくていい」
「でも……」
その言葉にぎょっとする。今まさに、私の視線は右上の天井に向けられていたから。
「な……、なんで」
「俺は外交官として、腹に一物抱えた厄介な政治家や要人たちをいつも相手にしているんだ。君の考えていることなんて簡単に見抜ける」
その言葉に唇を噛む。
たしかに、頭の回転が速く観察眼のするどい亮一さんを相手に、嘘でごまかそうとしても無駄だろう。
私は観念して口を開く。
「わ、私は反応が悪いし声も出さないから彼は不満だったみたいで……」
「反応?」
「その、……ベッドの中で」
うつむき小さな声で言う。
すると向かいに座っている亮一さんが大きなため息をついた。
おそるおそる顔を上げると、彼はテーブルに肘をつき片手で額を覆っていた。
「……バカか」
怒りを押し殺すような低い声でつぶやかれ、私は青ざめる。
「すみません。こんな話、聞きたくないですよね」
慌てて謝ると、亮一さんは顔をあげた。
「そんなバカげた話、真に受けなくていい」
「でも……」