総長さんは慰めたい。(短)

言われ慣れていない言葉は、私をひどくドキドキさせた。総長さんに心を持っていかれる気がして……。

危うく「好き」というボーダーラインを超えそうになった。「危ない危ない……」思い直し、寸での所で思いとどまる。



でも、この総長さんの言動は意味深だ。ひょっとして、よくある「一目惚れ」とか……私にしちゃってたり？




「……ないな。それはないない」

「あ、なにが？」

「いえ、何でも」




告白なんてされた事ないし可愛いなんて言われたことない。男性に不慣れな私が、一時的に舞い上がってるだけだ。総長さんは、私に何の思い入れもないんだから。

そう思う反面、さっきから総長さんをチラチラ盗み見て何かを期待している私がいる。