総長さんは慰めたい。(短)
ってか、今の会話から察するに、私、完璧に巻き込まれただけだよね!?ハンデとか人質とか物騒なワードが聞こえたよ!
わー!もう!だから早く逃げとけばよかったのに!バカバカ!私のバカ!
だけど、いくら過去の自分を責めても現実はどうにもならない。柊沢さんは私を担いでその場を後にしたし、総長さんはそれを追いかけようとした。
だけど――
「今、俺たちを追いかけて見ろ。この可愛い子ちゃんの顔に傷をつけるよ?それでもいいなら、どうぞ?」
「ッ!」
「そ、総長、さん……」
ザザと、動く足を止めた総長さん。私の顔を一瞬見て「くそ」と下唇を噛んだ。既に総長さんの周りには、異変を嗅ぎ取った部下たちが彼を囲んでいた。