総長さんは慰めたい。(短)



「総長さん、聞いてもいいですか?」

「え、この状態で?俺抱きつかれたまま?」

「はい。今じゃないと、きっと聞けないと思うので」

「分かった……なんだよ?」




私の真面目な声に、総長さんも何かを悟ったらしい。抱き着かれたまま、私の背丈に合わせて中腰なまま……微動だにしなかった。


「どうして、ここに来てくれたんですか?危険な場所って分かってて、来てくれたんですよね?」




実際は全く危険じゃなかったけど、その事実は、誘拐犯の看病をしていた私だけが知っている事。現状を知らなかった総長さんには、決して分からなかった事だ。

でも、来てくれた。ねぇ、なんで?どうして。総長としてのメンツ?それとも……私のため?



その事が、気になった。


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