俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する
「髪が生乾きだ。乾かすからこっち来て。」
そう言われ、ソファに導かれ、
私はと言うとなすがままに髪を乾かされる。

「何でそんなに硬くなってるんだ?」

「だって、すっぴんですし恥ずかしいです…。」

「あんまり変わらないよ。あえて言うなら、高校生って言っても分からないくらいだな。」
ふっと笑って近くから覗き込んでくるから

「それは、褒め言葉じゃありません。」
と必死で両手で顔を隠す。

「何で?」
両手を掴まれ真正面から見て来るから顔が赤く火照ってしまう。

「可愛いな。」
頬を撫でられ目が泳ぐ。
「唇にキスしたいけど、止められなくなりそうだから辞めておく。」

そう言って、おでこに優しくキスを落とす。

「一緒に寝るか?」
そんな風に言って揶揄うから本当に困る。

「ゲ、ゲストルームで寝かせてもらいます。
おやすみなさい…。」
早口でそう伝えて慌ててゲストルームに駆け込む。

「寂しくなったらいつでもおいで。おやすみ。」
翔さんはドア越しに笑いながらそう言って、お風呂場に入って行く音がする。

「はぁー。緊張した…明日から私どうすれば…。」
ベッドに潜り込んで頭をかかえながら悶々と考える。
今夜は眠れそうも無い…。
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