ゲームクリエーターはゲームも恋もクリアする

ランチ

2人はランチと気分転換も兼ねて、一旦、会場の外へ出ることにした。

「そういえば、佐野さん、何だったんですか?」

「あ、そうそう。スタッフ用のミールクーポンをくれたんだよ。2人分。
どうせ、河合さんはゲーヲタだから一日中会場にいるだろって。」

と言って、東堂はミールクーポンを若葉に見せてくれた。

「佐野さんには私のゲーム愛がバレてるので敵いませんね。でもスタッフじゃないのに、
本当に頂いてもいいんでしょうか。」

「もともと、関係者にも配る予定だったからいいんじゃないかな。
会場に出店してる飲食店ならどこでも使えるらしいよ。とりあえず、
今日は一日ここで過ごして楽しもう!」

「はい。私ここなら、何時間でもいられます!」

と言って、二人で見つめ合って笑った。

「よかった。やっぱり若葉さんには笑顔が似合う。」

「や、やめてください、冬英さん。」

と、若葉は赤面しながら言った。

東堂は、会場マップを見ながら、

「いろいろあるね。何にする?」

若葉は東堂が持ってるマップを覗き込みながら、

「私、多国籍料理のコーナーに行って見たいです。」

と言うと、東堂も、

「いいね。行って見よう。」

と言って、若葉と再び手を繋ぎ、歩き出した。
< 47 / 128 >

この作品をシェア

pagetop