愛しい君へ
実家に久しぶりに帰ってきた。

将史は何故かトコトコと「ママ!」と薫を探し回る。
そして「ママない!ママない!」と泣き叫んだ。

「だれだ〜泣いてるのは〜パパが高い高いしちゃうぞ〜」と高い高いをするとまたキャッキャと笑い出す。

将史のリュックから子供用の麦茶とおやつを出すと
リビングのテーブルにちょこんと座って食べ始めた。

「アラ、リュックに何入ってるの?どれ〜」
中には将史の寝る時に必ず必要なぬいぐるみとタオルハンカチ。おやつ、オムツ、着替えが入っていた。
「薫が用意してくれたみたいでさ〜。リビングにあったんだわ。今来てる服と一緒に…明日届く荷物も段ボールに用意してあったし!薫は俺と離婚する気満々だったんだと思う」

「直史!マーちゃんの前では話しはしないの!」

「あ、ゴメン」

すると直史をマネして将史も「ゴメンなちゃい」と言った。
父さんが「マー君と一緒ならボケてられないぞ母さん。」

「ホントだねぇ〜ハハハ」

みんなで笑うと将史もマネして笑う。
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