愛されることに 慣れていなくて

♡ 穏やかな日々

もうすぐ発表会だ。

保護者への連絡事項をパソコンに打ち込む。

ダイニングテーブルで作業をしていると、コーヒーを片手に隼人さんが覗き込んできた。

「仕事か、大変だな」

「いつものことです」

「ん?発表会では笑ってはいけないんだな」

どうやら私の打ち込んでいる文を読んだらしい。

《演技中のお子さんの姿が可愛いく、微笑ましい気持ちはわかります。ですが、笑わないでください。子供たちは真剣にやっていますので、自分の演技が笑われたのだと、自尊心が傷つけられてしまいます。どうか温かい目で見守っていただきますようお願いいたします》


「そうなんです。一度傷ついた自尊心は癒すのが大変ですから」

「菜々子は本当に子供たちのことが好きなんだな」

「はい、とても」

「俺は嫉妬するよ」

「え⁉︎ な、何をおっしゃっているのでしょう」

彼はニコニコしながらソファーへと歩いて行った。

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