愛されることに 慣れていなくて

♡ 壊れそうな心

12月中旬土曜日の午前8時、仕事は休みだ。
隼人さんは水曜日からニューヨークに出張している。日曜日に帰ってくる予定だと言っていた。

家を出るまで、離れたくない、一緒に行こうと駄々をこねていた姿を思い出し、自然に笑みが溢れた。

家事を一通り終えた私は買い物に行こうと考えた。スーパーと画材屋さんに行こう。

大将と花さんへプレゼントするための絵と、卒園時に園児にプレゼントするための絵を並行して描いていると、鉛筆の減りも早くなり、使えなくなる前に買っておこうと思ったのだ。

マンションを出ると、容赦なく冷たい風が吹きつける。首に巻いたストールを口元まで覆い足を踏み出した。


前方から体格の良い男性が私に向かって歩いてくる。彼は私の前で立ち止まり
「日向菜々子さんですね」そう問いかけてきた。
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