愛されることに 慣れていなくて
午前中の会議が終わりかけた頃、胸ポケットのスマホが振動で着信を告げる。

早水さんからだ。

「私は先に失礼します」と急いで会議室を出た。

「もしもし」

「隼人さま大変です!菜々子さまがお倒れになりました」


目の前が真っ暗になる。


「菜々子は?菜々子はどこにいるんだ」

「ただいま搬送中ですので、急ぎ確認いたします」


早水さんからはすぐに連絡があった。

俺は取るものもとりあえずタクシーで横浜の救急病院へ向かった。

タクシーでの移動中、午後からのスケジュールは全てキャンセルするよう指示を出した。

大手町の本社から横浜までの距離がいつもより長く感じられた。

到着し受付で確認する。

教えられた処置室へ急いだ。

ドアをスライドさせると、年配の女性がベット横の椅子に座っていた。

立ち上がった女性に素性を聞かれたので「久我山です」と告げた。
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