愛されることに 慣れていなくて

♡★クリスマスイブ

12月24日
私が仕事を終え園を出ると、フォーマルスーツを着こなした彼が笑顔で迎えてくれた。

その立ち姿は、本当に王子様のようだ。

園から出てくる先生たちが、彼に目を奪われ、次々に立ち止まる。

「菜々子、お疲れさま」

「隼人さんもお疲れさまです。あのぉ、どうしたんですか?その格好」

「ん? 菜々子、今日はイブだぞ」

「はい、それはそうですけど」

「じゃあ、行こうか。乗って」

彼は路上パーキングに止めてあった漆黒のセダンの助手席に私を座らせた。

「隼人さん、今日はこの車なんですね」

「ああ、今日はこっちの方が都合がいい」

彼は車を走らせる。マンションからは段々遠ざかっているようだ。

「隼人さん、マンションに帰るんじゃないんですか?」

「ああ、これから表参道に行く」


「今からですか⁉︎何をするんですか?」

「内緒だ」

彼は微笑んでいる。
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