愛されることに 慣れていなくて
「坊ちゃん!」

そうだ、さっきのそう呼ぶ声は、あの時のものと同じだった。

あの時、泣いていた男の子…
一人ベンチに座り、泣いていた男の子…
レンジャーブルーが好きな男の子…
何度も何度も私の方を振り返っていた男の子…

私は彼へと視線を戻した。

「あなたは……隼人さん、あなたは……」


「思い出した?」

私が頷くと、穏やかな表情を私に向けた。
< 159 / 185 >

この作品をシェア

pagetop