愛されることに 慣れていなくて
すんでのところで彼女を受け止めた。

どうやら怪我はないようだ。

子供の母親は何度も詫びた。下に小さな子供いれば致し方ないとは思うが、取り返しのつかないことになっていたかもしれないのだ。
これからはもっと注意してほしいと願う。

彼女もまた、俺に詫びる。
一心不乱に子供を助けた。それは彼女の本能だ。それも致し方ない。

だが、もっと自分を大事にして欲しいと思う。とは言っても、また同じようなことが起きれば、同じ行動をとるに違いない。
その時は、また、俺が助ければいいだけだ。

それにしても、早水さんの「坊ちゃん」には驚いた。もしかして、気づかれたか?
それならそれで構わない。今の俺は、昔の俺ではないのだから。

「あなたは……隼人さん、あなたは……」

やはりか…

「思い出した?」

彼女は頷いた。

全てを思い出したようなので、告白することにした。

「俺だよ」
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