愛されることに 慣れていなくて
「お客様、お怪我はございませんか!」

ホテルマンが慌ててやって来た。

「大丈夫です。部屋に案内してもらえますか?」

「はい、ただいま」と安堵した表情で答えた。

俺は彼女を支え、大階段を降りた。降りる際、母親からもう一度、深々と頭を下げられた。

階段下で見守っていた早水さんに声を掛ける。

「もう、隠れなくていいよ。一緒に行こう」

彼は「かしこまりました」と微笑んだ。



部屋に通され、俺は彼女をソファーに座らせた。部屋の説明は早水さんが聞いてくれている。


俺は彼女の前に膝をついて座った。

「菜々子、本当に大丈夫か?痛いところはないか?」

彼女は頷く。

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